漢方Q&A
A.当店では、タイ伝統医療のハーブと、日本人が昔から利用されてきた中医学、また漢方生薬の両方を取り扱っております。
基本的にタイ人漢方医にご相談いただいた場合は、タイハーブによる配合、煎じ薬となり、平均的な価格帯としては、2週間分で約900-1200バーツ程度、1ヶ月分で約1500-1800バーツ程度(1日分約60-70バーツ程度)となっております。
また、日本でよく利用されている漢方薬の配合は、カプセル状での販売となっており、45錠入りで一律350バーツにて販売しております。(1日分約50-70バーツ)
*漢方医による配合薬は、生薬でのお渡しになりますが、ご自宅で煎じることが難しい場合は、1回300バーツにて煎じサービスも承っております。ご遠慮なくお申し付けください。
*経済的な上限を設けて配合も可能でございます。ご遠慮なく通訳までお伝えください。
A.タイ伝統医療と日本の漢方の基本的な考え方は共通しており、人間の体をホリスティックな存在と捉え、自然の生薬の力を借りて、自分自身の治癒力を高めることを大切にしています。
ただ、タイと日本では気候や自然に生育する樹木草木に大きな違いがあるため、利用する生薬の種類にも違いが出てきます。
タイ伝統医療でよく利用される生薬には、桂皮や生姜、棗、当帰、甘草など、日本人に馴染みのあるものもありますが、日本語の訳語のないような生薬も多数存在します。
それらの生薬の配合・相乗効果は、日本の漢方薬同様に長い歴史があり、タイ人の経験と叡智が詰まっています。
聞いたこともないタイ語の生薬は、日本人にとっては戸惑いもあるかもしれませんが、タイという国で暮らす私たちにとっても、この地で自然に育まれたタイハーブを利用することは、体のバランスを整えていくのに大きな助けになってくれるに違いありません。
A.病気や症状によって、治療期間に差がありますので、一概には言えませんが、当店では、まずは2週間は服用して効果を確認してもらうようにお勧めしています。2週間の服用後、効果が全く感じられなかった場合はお薬の変更、効果が感じられた場合は、1-3ヶ月程度の継続処方をさせていただいております。
「漢方薬は何年も飲み続けるもの」と思っておられる方もいますが、当店漢方医は「どんなお薬でも3ヶ月程度の服用後は一旦の休薬期間を設けるように」とお勧めしています。
A.伝統医療では、人間の不調は身体バランスの乱れとして捉え、そのバランスを整えていくことで全ての不調は改善されるという考えに立っています。
そのため、急性の外科的治療が必要な症状よりは、長期間の生活習慣の乱れやストレスなどによって身体バランスがくずれて起こるような慢性的な病気の治療を得意としています。
例えば、女性のホルモンバランスの乱れからくる月経不順・更年期生姜・不妊症などの婦人科系の疾患、免疫系のバランスから起こるアトピー性皮膚炎やじんましん、また胃腸等、消化器系の働きが衰えている胃アトニー・便秘などなどが得意分野と言えるでしょう。またイライラ・不安・焦燥感等、精神的な症状にも大きな効果が期待できます。
いずれにせよ、人間の自然治癒力を高めることによって、病気の根幹治療に主眼が置かれているのが特徴です。
一般的に漢方薬は煎じ薬と思われがちですが、昔から粉薬や丸薬も多数ございます。
生薬の中には、水に溶出しにくい成分のものもあり、そのような特性を持つ生薬は、散薬、丸薬として利用されてきました。
現在は、これらの他に漢方エキス剤という製薬メーカーで加工調整された、顆粒剤、錠剤シロップ剤等手軽に服用できるものが手に入るようになっています。
A.漢方薬は急にやめていただいても大丈夫です。
リバウンドや西洋医学のお薬に見られるよな副作用はありません。ただまだ症状が残っている場合には、改善していた症状が、再び出てきてしまう可能性がありますので、通常は服用量を少しずつ減らしながら止めるようアドバイスしています。
A.最近は、体に不調が起こった時、自分でインターネットを検索し、様々な情報が簡単に得られるようになりました。自分の身体についてや服用する薬について関心を持つことは大切なのですが、インターネットなどの情報は時として読者の関心を持たせたり、商品の販売が目的であったりすることも多く、盲信するには注意が必要です。
また副作用が少ないと言われる漢方薬とはいえ「薬」である以上、効果の薄いものを飲み続けることは身体にとって負担となってしまうことにもなりかねません。
ご自身の症状が、どの様な疾患の可能性があるかを調べてみることは重要ですが、お薬の選定の最終判断は、専門家である漢方医に確認を取られることをお勧めいたします。
A.当店からの煎じ薬の処方は、2週間分が基本となっています。生薬をお持ち帰りになられたら、まず生薬をザッと水洗いした後、大きな鍋にすべてを入れて強火にかけます。沸騰したら中弱火で約30分から1時間煎じてください(煎じ時間については、生薬によって異なるため、漢方医にご確認ください)。
粗熱が取れたら、煎じたお薬(液体)とガラに分け、お薬の方を冷蔵庫で保管します(この時点でお薬が2週間分に満たない場合、出ガラに再度水を入れ、2番煎じを作り1番煎じのお薬と混ぜ合わせてください)。
*煎じ薬は、数回は煎じることが可能ですので、効果は弱まりますがガラを取り分けた後、保存し2番煎じ、3番煎じを作っていただくことも可能です。
A.基本的には、専門の漢方医が体質や症状、生活習慣をお聞きした上で、オリジナルの配合薬をお作りすることが最適と考えます。
20~30分のお時間は頂戴いたしますが、最も効果のある漢方薬を配合することができます。インターネットやその他の情報で自己判断した場合、体質に合っていないものや効果が薄いものを服用することにも繋がりますので、最終的な判断は、専門家のアドバイスを仰ぐことをお勧めいたします。